祈織 Inori

祈織 Inori 植物で糸を染め、様々な技法を駆使して織り上げる男女兼用着物、帯。自?

網代織り Ajiro Weave⁡今作、  #国産繭がつなぐ着物の未来プロジェクトの糸は、初めてトライします経緯ともに同じ太さの約260デニール。鯨尺55羽の丸羽(2本通し)一度に200デニールと60デニールの糸をそれぞれ引き、合わせてmあ...
10/04/2026

網代織り Ajiro Weave

今作、 #国産繭がつなぐ着物の未来プロジェクト
の糸は、初めてトライします経緯ともに同じ太さの約260デニール。
鯨尺55羽の丸羽(2本通し)
一度に200デニールと60デニールの糸をそれぞれ引き、合わせてmあたり右170回撚り
片撚りと呼ばれる糸に仕上がっています。

国産の手引き真綿紬糸は生産量が非常に少ないため流通に乗ることがなく
自ら真綿帽子から糸を引かない限り、通常は中国産の真綿紬糸を使用しています。
その中国産も、今や風前の灯。
何故なら真綿紬糸は日本の紬織物にしか使用されないからです。

年々、真綿紬糸生産の状況は過酷なものとなっているようで
それは20年、糸に触れ続けている私にとっても肌感覚として懸念している事でした。
近い将来、真綿紬糸自体を入手出来なくなる事を危惧された京都の下村撚糸さんは
紬糸のかわりとなる糸を、方々奔走して作り上げ
作り手に託して下さいました。


その絹糸に触れた瞬間の最初のビジョンを
かすかな音を聴くように聴き分け
そうして至ったのが五倍子染色による網代織りです。

網代織りは最もスタンダードな織物である平織ですが
色糸効果と呼ばれるように経糸と緯糸の縞の順番を、Aパターンの次にAの逆パターンで配置し
色が連なる事によって縦縞、横縞が交互になり
マス目のような模様が浮き上がります。

投稿写真に載せた組織図、通常は右の表が本来の網代織りの配色です。
(ばつ印が平織の経糸が浮くところ、空白は緯糸が浮くところです)
私は吉田先生が教えてくださった配色が気に入っている為、いつも左図で制作しています。
色糸が続くところで変化が起こり、少し奥行きが生まれるのです。

織り出してしばらくして、糊付けしてある事も手伝ってか
確かに紬織物のような気配が。
地入れで糊が落ちればまた表情は大いに変わるのだと思いますが
今はしばし、初めての風合いを愉しんでみます。

今作、淡い色の重なりによって網代織りの判別は難しくなっている為
総組織織りの時と同じく、目視では間違いを確認できないので
ひたすら数をかぞえながら織り進めています。
それがまた祈織らしいのでしょう。


For this piece in the Domestic Cocoon Project for the Future of Kimono, I use yarn of the same thickness for warp and weft (approx. 260 denier).
It is made by combining 200D and 60D threads and twisting them to 170 turns per meter.

Hand-drawn domestic mawata pongee silk is extremely rare and rarely reaches the market; Chinese yarn has long been used instead, but even that is now declining, as it is used only for Japanese tsumugi.

Concerned about future scarcity, Shimomura Twisting in Kyoto developed an alternative yarn and entrusted it to makers.

When I first touched it, I followed a faint intuition that led me to Ajiro weaving with gobaishi dye.

Ajiro is a plain weave in which alternating color sequences of warp and weft create a subtle checkered pattern.
I use a variation taught by Yoshida-sensei, which gives a gentle sense of depth.

As I weave, the texture begins to resemble tsumugi. Though it will change after finishing, I am enjoying this unfamiliar feel for now.

Because the soft tones make the pattern hard to read, I rely on counting each thread as I work—perhaps this, too, is part of the quiet, prayer-like nature of weaving.

つくづく糸が好きだと感じ入るThere are things that can only be known through touch.⁡常々、身一つで或いはポピュラーなツールでその人自身の世界が国境の境無く在る事が叶うのは素晴らしいなと思...
24/03/2026

つくづく糸が好きだと感じ入る
There are things that can only be known through touch.

常々、身一つで
或いはポピュラーなツールで
その人自身の世界が
国境の境無く在る事が叶うのは
素晴らしいなと思っていて。


染織の機(はた)周りは道具のサイズが大きい。
特に着尺関係は幾つもの道具の種類が無ければ作る事は出来ない。
機を持ち運ぶ事は出来ないし
糸巻きだって五光(ごこう)や木枠、手振り棒が必須アイテム。

一作品の完成まで一ヶ月以上はかかるし
絶えず目を酷使して腰痛はつきもの。

効率の真逆をいくので
言ってしまえば現代に適わず(そぐわず)
日本昔話より前の時代の遺物である。


普段そういう事は特に意識しないけれど
それでもこの制作でなければならない理由があって
それは肌感覚にも魂にも深く刻まれている〝記憶〟のような
決して浅からぬもので。


ただ透明な筒として手を添えられるように
一つところを整えて
一本の糸の美しさに
驚嘆する

*この投稿の写真の糸はふのりで糊付けしてあります。

#国産繭がつなぐ着物の未来プロジェクト


I often think how wonderful it is that,
with nothing but one’s own body—
or even with simple, familiar tools—
a person can bring their inner world into being,
freely, beyond the boundaries of countries.

And yet, in dyeing and weaving,
the tools that surround the loom are large.
Especially when it comes to kimono-length fabric,
it cannot be made without a number of different implements.

A loom cannot be carried with you.
Even winding thread requires essential tools—
a hand-turned gokō (a traditional skein-winding frame),
wooden frames, and hand-winding rods.

It takes more than a month to complete a single piece.
The eyes are constantly strained,
and a weary back is almost inevitable.

It goes entirely against efficiency.
In a way, it does not belong to the modern world—
more like something that has remained
from a time even before old folktales.

I do not usually dwell on such things.
And yet, there is a reason why it must be this way.

It feels like a kind of memory,
deeply inscribed in both the body and the soul—
something that is far from superficial.

To become like a clear, hollow vessel,
quietly offering my hands,

I bring one point into alignment,
and stand in quiet astonishment
before what can only be known through touch—
the quiet beauty of a single thread.

*The threads in this piece have been sized with funori (a traditional seaweed paste).

睦月の纏い⁡投稿のタイミングを逃して早くも弥生、月半ば。  この日の纏いは今はなきギャラリー啓さんで古い男物の結城紬をお直ししたもの。  お仕事と絹の勉強会へ。⁡⁡先日、京都工芸繊維大学で開催されたシンポジウム「近代京都の蚕業と染織」へ絹の...
14/03/2026

睦月の纏い

投稿のタイミングを逃して早くも弥生、月半ば。
この日の纏いは今はなきギャラリー啓さんで古い男物の結城紬をお直ししたもの。
お仕事と絹の勉強会へ。


先日、京都工芸繊維大学で開催されたシンポジウム「近代京都の蚕業と染織」へ絹の勉強会の一環で伺い、養蚕全盛期や新しい技術のお話が多い中で、絹に触れたことのない人が増えているというお話もお聞きしました。(世界的に見ても天然繊維に触れる人が減少しているようです)

現代において安価な化学繊維が飽和状態であることもその要因の一つだと思います。
1884年に世界で初めて工業化された化学繊維はレーヨンですが、高価な絹を模して質の良いものを目指し作られたもの。
しかし現在は石油を原料とする三大合成繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリル)が世界の繊維市場を大きく占めています。

ネクタイやスカーフに使われるシルクはまだ日常的に触れられるものでしたが、それすら機会が減っている昨今。
日本の蚕業は急速に衰退しており、ピーク時の1929年には220万戸あった養蚕農家は現在わずか113戸。
養蚕農家の経営主の大半が70歳以上で、その8割に後継者がおらず
国内シルクのシェアは0.13%、養蚕農家の収入は時給換算で550円程度と言われています。

さらに真綿手紡ぎ糸も実質時給50〜300円ほどであり、家内工業の補助収入というある種のご厚意によって一枚の着物が生まれている現状
分業によって数多くの工程と職人の手を経て技術は守られ、現代まで脈々と受け継がれてきましたが
今でも問屋・小売・呉服屋と幾度も仲買を通して市場に出る着物が最終的に何百万円となることも珍しくありません。
道具作りにしても織子にしても、作り手より販売の方が良い暮らしをしているのは共通の認識です。

普段は批判的なことは一切書きませんが、この問題に関しては染織を始めた時からやるせない憤りを感じています。
筬、杼、ワイヤーヘルドなどの道具作り、そして織り上げ後に必要不可欠な織物整理も、絹の流通が減った為に低賃金と後継者不足により廃業が後を絶たない現実。

絹に携わる者として歯痒さを感じながらも、私自身作品を量産できるわけでもなく、大きな啓蒙活動ができるわけでもなく、SNSを通してしか絹糸の美しさを伝えられません。

そんな中、ふっと思い立ちましたのが近頃始めた作品残糸のタティングレース。
これまで作品は着物、帯、古帛紗のみでしたが、そこにもし叶うなら
ただ絹との出逢いとして、祈織の絹糸装身具を加えてみたいと思います。


経緯や詳細はまたいずれ。
私のように神経過敏な体質の方にもお使い頂けるものの目処が立ちました。

ーーー

Recently I attended a symposium on sericulture and textile history at Kyoto Institute of Technology.

One comment stayed with me: today more and more people have never touched silk.

Japan’s silk industry has declined dramatically.
At its peak in 1929 there were 2.2 million sericulture households, but today only about 113 remain.
Domestic silk production now accounts for just 0.13% of the market.

Traditional silk floss spinning used for tsumugi textiles often amounts to only 50–300 yen per hour.

Many tools, workshops, and finishing processes related to silk are disappearing due to low wages and lack of successors.

As someone working with silk, I cannot change this system.
But I hope to share the beauty of silk threads through my work.

Recently I began making small tatting lace ornaments using leftover silk threads from my textile pieces.

Through these small ornaments, I hope more people can encounter silk threads.

More details soon.

 #国産繭がつなぐ着物の未来プロジェクトThe invisible architecture of a Kimono.整経の工程⁡今回は網代織り、経糸12本で1パターンなので管48本でひと歩きを24,5回繰り返します。(ひと歩きとは、48本...
08/03/2026

#国産繭がつなぐ着物の未来プロジェクト
The invisible architecture of a Kimono.
整経の工程

今回は網代織り、経糸12本で1パターンなので
管48本でひと歩きを24,5回繰り返します。
(ひと歩きとは、48本の経糸の束の一本一本の順番と長さを揃える事)

絹糸48本もの束は、中々の強度となります。
その為、ひと歩きが終わって
その糸の束がバラバラになったりゆるまないように
歩いた束にからげる(という表現で合っているのかな)時
結構な力がかかっている事が動画でお分かり頂けると思います。

ドラム整経台自体の回転の重さを変える事もできますが
回転がゆるいと歩いた糸の束もゆるめになりがち。
全ての技術がそうですが、手加減で
例えばこの整経という工程は、途中でその手加減を変えることは出来ません。

ただ、歩きが進むにつれ管に巻いている経糸の量が少なくなると
管の回転数が違ってくるので
24,5歩きの最初と最後でも力加減は変わってきます。


of Kimono Connected by Domestic Cocoons Project
The Warping Process (Seikei) / 整経の工程
For this project, we are creating Ajiro-ori (basket weave). Since one pattern consists of 12 warp threads, I’m using 48 bobbins to complete one "pass" (hito-aruki), repeating this cycle 24 to 25 times.
(A "pass" refers to aligning the sequence and length of each individual thread within the bundle of 48 warp threads.)

A bundle of 48 silk threads is surprisingly strong.
As you can see in the video, it takes significant physical force to tie off the finished pass to keep the bundle from loosening or tangling.
In this craft, maintaining consistent tension is everything. Once I start the warping process, I can’t change my manual adjustment midway.
However, as the thread on the bobbins decreases, the rotation speed shifts. Balancing that subtle change in force from the first pass to the 25th is where the true challenge—and the craft—lies.


日本の桑畑、養蚕農家、繭の生産量は年々減り続け、着物に携わる重要な工程を担う方々も、高齢化と生活苦による後継者不足が深刻な状態です。
このプロジェクトは絹糸の美しさがもたらしてくれるご縁によって、着物と着物にまつわる未来を守っていきたいという取り組みです。

The number of mulberry fields, sericulture (silkworm) farmers, and the production of domestic cocoons in Japan continues to decline year after year. Those who uphold the essential processes of Kimono making are also facing a critical shortage of successors due to an aging population and economic hardships.
This project is an initiative to protect the future of Kimono and its heritage, driven by the profound "En" (connections) brought forth by the sheer beauty of silk thread.
発案・企画 Idea/Plan 原清華さま 

銘 常寂光土(じょうじゃくこうど)⁡永遠に変わることなく静寂に満ち知恵の光が輝きわたる清らかな世界の意⁡⁡お釈迦さまが説かれた〝ありのままの真理〟をわたくしはまだ何も理解しておりません。⁡しかし、いついかなる時もこの拙くも至らない手を引き導...
13/02/2026

銘 常寂光土(じょうじゃくこうど)

永遠に変わることなく
静寂に満ち
知恵の光が輝きわたる清らかな世界の意


お釈迦さまが説かれた〝ありのままの真理〟を
わたくしはまだ何も理解しておりません。

しかし、いついかなる時も
この拙くも至らない手を引き
導いて下さっているのだと
機から下ろした作品を見て
心奥が震えるように
確かにそう想わせて頂きました。

丁子染めの始めから
お釈迦さまの気配を与えて頂いた今作
幾度となく
「何故私はこれを織っているのだろう」と思いました。
原寸大、等身大の渡邊紗彌加の作品かと問えば
正直なところ違うと思います。

身に過ぎたところへ手をのばしていると思います。


常寂光土は仏さまが住まう究極的な理想郷です。
けれど
心が清浄であれば、この世界もまた清浄である(維摩経)と説かれているように
この心が迷いを離れ、真理(一如・如是)に目覚めたとき、今立っているこの場所こそが「常寂光土」なのだと
全くかけ離れた概念ではないのだと
これまでの制作から連なるように
教え導かれている事を感じます。


眼にする時間帯
光の加減
陰影によって
あまりにも変化する今作品は
そのまま
自身という人間の写し鏡なのかもしれません。

• 常(じょう):永遠に変わらないこと。時間が経過しても朽ちることのない「不滅」を表す
• 寂(じゃく):煩悩が消え去り、静まりかえった状態。「静寂」であり、苦しみのない安らぎ(涅槃)を指す
• 光(こう):真実の知恵が、隅々まで照らし出していること。暗闇(迷い)がない状態
• 土(ど):仏さまが住まう場所、国土。


昨日無事に織り上がり
いつもの如く神仏前へお供えし
いつになく肩の荷が降りたように
ひと時、想いました。


常寂光土
丁子染め総組織織り着尺
千葉県産生繭(下村撚糸さん)
経糸42/4 緯糸42/5
作品No.84

謹賀新年⁡昨年お世話になりました皆さまお見守り下さいました皆さま本当にありがとうございました。神仏のあたたかな光が満ち満ちますよう心よりお祈りいたしております。⁡2026年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。⁡⁡今年は昨年と同じく雲が多く...
03/01/2026

謹賀新年

昨年お世話になりました皆さま
お見守り下さいました皆さま
本当にありがとうございました。
神仏のあたたかな光が
満ち満ちますよう
心よりお祈りいたしております。

2026年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。


今年は昨年と同じく雲が多く
初日の出は拝めないかしらと思っていましたが
雲間、ほんのひと時
白光が顕れ
寒さなのかありがたさなのか
涙が幾度も頬を伝うことでした。

今年のお供えの糸は白梅芯木染め。
総組織織りシリーズに連なります。


この魂を いかに生きるのか
今年も自身に問い続けます。

この一瞬 一瞬が満ちていきますように⁡木々の陰影が長くのびる頃やわらかな光をこの手に受けとれる幸い⁡⁡18歳の時、染織で入った大学を中退鬱で入院した先で同室の方が仲良くして下さってお互いに退院後羽織をプレゼントして下さいました。⁡渋好みの私...
13/12/2025

この一瞬 一瞬が
満ちていきますように

木々の陰影が長くのびる頃
やわらかな光をこの手に受けとれる幸い


18歳の時、染織で入った大学を中退
鬱で入院した先で
同室の方が仲良くして下さって
お互いに退院後
羽織をプレゼントして下さいました。

渋好みの私にとはいえ
今思えば18歳の子に
とても渋いものをプレゼントして下さいました笑

ようやく年齢が羽織に追いついたようで
今、とてもしっくりと感じています。

魂に年齢は関係ありませんが
肉体を持っている事の意味を
特にこの数年、よく想うようになりました。


今年の秋は染織を本格的に始めて20年という節目で
当初から何故か丁稚奉公のイメージしか持っていなかった私は
個人的に20年でようやく一人前?のような気持ちです。
(いつの間にか染みついた思い込みですが)


それでもこれまで五回、個展をさせて頂いて
手持ちの作品が全て並んだ時
その全てに満足を覚えたことは
一度もなく

例えば悟りを開くまでは
悟りがどのようなものであるか
理解していない事と同義で

明確に言葉として
誰かに説明出来ずとも
制作の本質へ一心に
歩み続けること
それは
私にとって魂の成長と
信心なくして
あり得ない世界です。


晩秋早くも師走に入り庭の彩り豊かな紅葉もこの一晩で散りつつあります。⁡年々、例年よりしっかり寒さ対策出来るようになっています。自分の身体を都度、感じること。自分の身体をきちんと大切にすること。⁡特に今年の夏は一度もアイスを食べなかったので前...
04/12/2025

晩秋
早くも師走に入り
庭の彩り豊かな紅葉も
この一晩で散りつつあります。

年々、例年よりしっかり寒さ対策出来るようになっています。
自分の身体を都度、感じること。
自分の身体をきちんと大切にすること。

特に今年の夏は一度もアイスを食べなかったので
前年より冷えないに違いないと思い込んでいます。
自分に対してドヤァって感じです。


最近のマイキーワードは〝ピントを合わせること〟
〝イメージ力〟です。


生きている中で
どこをフォーカスし、どこにピントを合わせるか
全て自らの自由選択。

その合わせたピントを
更に精度を上げ
集中を持って
解像度を上げることを
自分が思っているより
深く出来そうな
もっと豊かに出来そうな
そんな気がして

機織り中もこまやかな光に満ちているイメージを。


20年、神仏へ捧げるものとして制作し続け
ようやく
自らの感覚で、手応えを感じられそうな
幸いな時。
本当に、お与えです。


壊れたきらめく蜘蛛の巣と
よく来訪するジョウビタキ

着物 〝花仙 ーかせんー〟帯  〝秋宵 ーしゅうしょうー〟2023年の冬から春にかけて母にと織った作品たち。元々は、吉田手織工房に入った2005年いわば本格的に制作を始めた処女作〝青時雨〟を母用にしていましたがそちらは私が纏わせてもらう機会...
19/11/2025

着物 〝花仙 ーかせんー〟
帯  〝秋宵 ーしゅうしょうー〟

2023年の冬から春にかけて
母にと織った作品たち。

元々は、吉田手織工房に入った2005年
いわば本格的に制作を始めた処女作〝青時雨〟を
母用にしていましたが
そちらは私が纏わせてもらう機会が増え
母の好みが変わった事もあり
改めて制作したのでした。

前年、個展の前に制作をさせて頂きました〝花ノ下〟と
実家の桜の、同じ枝で染色をしました姉妹作品。
こちらの緯糸は真綿紬。

裏地はお馴染み、Nunuka Life -衣- さんでお願いさせて頂きました。

国産生地、八掛と胴裏は通しで染めて頂いています。
表の作品もそうですが、写真で実際の色目を出す事が本当に難しく
忠実な色ではありませんが
淡いお色を奥行き深く染色して下さる卓越した技術
本当にたおやかなお色です。

お仕立てもNunuka Life -衣- さんにて
この秋、美しく仕立てて下さいました。

花仙と秋宵の制作をした頃
母のお腹は持病の卵巣嚢腫が見た目にもかなり大きくなり
元々のデリケートな身体の不調も相まって
心配な時を過ごしていましたが
本人の気持ちは至って元気で
動ける時は声楽や染色、ヨガと
様々に好きな事を楽しんでいました。

時が経つにつれ日に日に母のお腹は大きくなり
もうこの作品たちを母が纏える日は無いかもしれない。
一人、そう思う事がありました。
ネガティヴは伝わってしまいますから
あまりそこへピントを合わせないようにしながら。

そして今年の春、ついに母は動けなくなり
看病と介護の日々を過ごし
どのように事態が動くか分からない状態ではありましたが
無事に病院へ入院と、六時間弱に及ぶ手術で
20キロを超える腫瘍はきれいに摘出して頂き
お腹が小さくなった母は帰ってきました。

病院へ行く行かないの判断は個人のタイミングがありましたし
一連が終わり、(例え終わらなくとも)
全て、神仏によきようにして頂いたと
全てがお与えであったと
家族全員、心から想う出来事でした。

桜染めの着物作品の銘は長らく迷っており
今日まで付けられずにいました。
悩んだ末、まさに今日、実家で母に相談しますと
〝花仙〟という言葉が浮かんだと言う母。
「着物がそう言っているような気がして」と。
母らしい感性です。

まだ長時間歩いたりは出来ませんが
なるべく動くようにして、復活しつつある母。

この作品たちを纏えるようになって
本当に、本当に良かったです。

本格的に初めて制作を始めた二十歳の頃から作品は全て神仏へお供えするもの捧げるもの⁡その時々の隠しようもない自らをご覧頂くもの⁡⁡求道に於いて表面を取り繕う事には何の意味も無い⁡自らよりも見通す神仏が分からぬ筈が無い世界で自身をさらし続けるこ...
15/11/2025

本格的に初めて制作を始めた二十歳の頃から
作品は全て神仏へお供えするもの
捧げるもの

その時々の
隠しようもない自らを
ご覧頂くもの


求道に於いて
表面を取り繕う事には何の意味も無い

自らよりも見通す神仏が
分からぬ筈が無い世界で
自身をさらし続けること


その上で
精一杯の信心と
うつくしさを
作品に求める

作品に求めるという事は
絶えず自らが問われているということ


自分を良く見せたいのではない

神仏へ捧げるならば
精一杯うつくしいものをと
求めるのが
人というものではないだろうか


例えこのわたくしが
どのような人間であっても。

静寂⁡室内も室外もいつもとても静かでその静けさをそのまま受けとっているそのことが⁡とても幸いに感じる⁡⁡以前のように音楽を聴くでもなく何かを埋め尽くすように追われるように制作をするでもなく⁡流れている時間のまま時の間をゆったりと織る⁡⁡ただ...
07/11/2025

静寂

室内も室外も
いつもとても静かで
その静けさを
そのまま
受けとっている
そのことが

とても幸いに感じる


以前のように音楽を聴くでもなく
何かを埋め尽くすように
追われるように制作をするでもなく

流れている時間のまま
時の間をゆったりと織る


ただ 在る

住所

Takashima-shi, Shiga

ウェブサイト

アラート

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